「新築おしゃれ」で戦うな。小さな工務店のためのキーワード選定・基本と応用

「新築 おしゃれ」で上位表示を狙いましょう。
そう言われて、素直に記事を書いていませんか?

もちろん間違いではありません。でも、小さな工務店がその土俵で戦うのは、正直かなり分が悪い。なぜならそのキーワードは、大手ハウスメーカーも、ポータルサイトも、設計事務所も、みんな本気で取りにきているからです。

検索数は多い。夢もある。
でも、そこにいるのは“理想のお客様”でしょうか?

私たち「小さな工務店集客実践会」が大切にしているのは「量より質」。年間3棟増やすために必要なのは、毎月1人の理想客です。検索数1万回より、月10回でも「あなたに頼みたい」と思っている人の方が、よほど価値があります。

キーワード選定は、アクセスを集める作業ではありません。
“誰を集めるか”を決める経営判断なのです。

1. なぜビッグキーワードでは勝てないのか

「新築」「注文住宅」「おしゃれな家」。
これらは確かに王道キーワードです。しかし同時に、競合だらけのレッドオーシャンでもあります。

競争が激しい市場では、どうなるか。
価格比較、デザイン比較、スペック比較…。最終的には“条件勝負”になります。すると本来伝えたい強みや想いは、どんどん薄まっていく。

さらに問題なのは、「誰でも来てしまう」こと。
情報収集中の人、冷やかしの人、価格だけ見ている人。対応に時間を取られ、肝心の理想客に集中できない。

私たちが提唱している3M(Market/Message/Media)の視点で言えば、キーワード選定はMarket=「誰に売るか」の部分です。ここを曖昧にしたまま記事を書いても、集客は安定しません。

大手の真似をしても勝てない。
これは精神論ではなく、構造の話です。戦う市場を間違えれば、努力は消耗に変わります。

2. スモールニッチという武器

では、何を狙うのか。
答えは「スモールニッチ」です。

家づくり一般のキーワードではなく、

  • 自分たちの強み
  • お客様によく言われる一言
  • 他社と明確に違う価値

これを軸にします。

たとえば――
「打ち合わせが楽しかった」
「説明がとにかく分かりやすい」
「自然素材の空気感が好き」
こうした“お客様の言葉”こそ宝です。

ブランディングの観点では、差別化は「機能の差」より「意味の差」が重要です。
「高性能住宅」よりも
「冬でも素足でいられる家」の方が、よほど記憶に残る。

短く、繰り返され、語られる言葉。
いわばマイクロスクリプト化されたキーワードです。

検索数は少ないかもしれない。でも、その言葉に反応する人は、あなたに合う可能性が高い。これは量を捨てるのではなく、精度を上げる戦略です。

3. 明日からできるキーワード選定ステップ

では具体的に、何から始めるか。

強みを書き出す

性能、素材、設計思想、対応姿勢。思いつく限り出します。「当たり前」は禁止です。お客様が喜んだ点を書いてください。

お客様の声を10個拾う

打ち合わせメモ、アンケート、LINEのやりとり。そこに“生のキーワード”があります。専門用語ではなく、日常語が重要です。

地域名と掛け合わせる

「◯◯市 自然素材の家」
「◯◯市 子育て動線 平屋」
地域を特定すると、傍観者効果の逆利用で行動率が上がります。「あなたの地域の話ですよ」と伝えるのです。

年間3棟増の視点で考える

月1人の理想客が来れば十分。
検索数が100でも、そのうち1人が本気なら成功です。

キーワード選定は時間がかかります。リサーチ→言語化→発信→測定→改善。この繰り返しです。しかし、ここを丁寧にやる会社ほど、広告費は下がり、成約率は上がります。

筋トレと同じです。
1日で腹筋は割れません。でも、やめなければ必ず変わります。

まとめ

キーワード選定の本質は、「検索数」ではなく「設計思想」です。

誰に来てほしいのか。
なぜあなたでなければならないのか。
お客様はどんな言葉であなたを語っているのか。

そこが明確になれば、キーワードは自然と絞られます。

大手の真似をする必要はありません。
小さな工務店には、小さな工務店の勝ち方があります。

まずは今日、
お客様から言われて嬉しかった一言を3つ書き出してみてください。そこに、あなたの次のキーワードがあります。

検索上位を目指す前に、
「選ばれる理由」を言語化する。

それが、消耗しない集客の第一歩です。

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